広沢池の保全管理を考える

先日行われた、広沢池の今後の保全管理のあり方を考えるワークショップ(京都市主催)に参加し、その歴史的風土(風致)の成り立ちやその本質的価値について講演をさせていただきました。

それに先立ち、久しぶりに広沢池周囲を歩きました。たまたま、隣接している新興宗教系の教団の聖地とされている平安郷の一般公開があり、敷地内部の見学をしましたが(ここ数年毎年桜、新緑、紅葉の時期に一般公開されているそうです)、遍照寺山や池、谷の水など周囲の地形環境を生かした広大な自然風景式の美しい庭が整備されていて驚きました。ウェブの情報によると2005年の春に整備完了されたようですね。この敷地は風致地区第一種・歴史的風土特別保存地区・市街化調整区域等の規制の網がかかっており、建設行為に対しては極めて厳しかったはずです。おそらくそのためもあって、和風の意匠や伝統的素材や工法など、かなり力が入った整備になっていました。特殊なケースとはいえ、最近の新しい整備なのに、まるで昔からそこにあったかのような風景に仕上がっていることに、景観規制・誘導の効果もあわせて大変興味深く感じました。

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