川とともに暮らす—亀岡2070

武田史朗さんの『自然と対話する都市へ: オランダの河川改修に学ぶ』が出版されたのが2016年。その翌年の2017年には、学会関係の仕事で武田先生にヒアリングをし、2018年の春に研究会にお呼びし、その夏〜冬に土木学会のデザインコンペ「22世紀の国づくりーありたい姿と未来へのタスク」に一緒に出させていただきました。その議論はとっても楽しかったし、非常に勉強になりました。コンペ後もずっと議論を続けています。

そのきっかけになった九州北部豪雨(2017)、西日本豪雨(2018)、さらにその後も、令和元年10月台風(2019)、令和2年7月豪雨(2020)と、毎年のように大規模な水害が発生し、さすがにまずい、なんとかしなければという想いでいっぱいです。

私自身も研究室の大学院生とともに米国のハリケーンの復興の考え方や公共投資、デザインの役割を調べたり、わが国の治水政策の過去と現在、気候変動下の予測を知るなかで、日本の課題がいかに大きいかということと、それを転換する必要があることを痛感しています。微力ながら、できることから始めなければならない、ということで、出来る範囲で研究と実践の勉強を進めています。

都市デザインの分野で、河川や治水の問題に取り組む人は多くありません。オランダはランドスケープ分野、米国もランドスケープ・建築分野ともに多くのデザイナー・プランナーの参画が急速に進んでいます。中国も急速に取り組みが進んでいます。日本にはプロジェクトがありません。市民からも遠い。まずは日本モデルの可能性を探るところから始めて、市民の関心を高めていかなければなりません。2019年にはニューオーリンズのハリケーン・カトリーナ後の復興を主導されているDAVIDさんが来日した際には、講演と専門家ワークショップを企画いたしました。

そんななか、武田先生の科研費プロジェクトが採択され、社会実装(および社会実験)を目指す取り組みを本格化することになりました。他分野の専門家や、亀岡市のみなさま、関係者の多くの方々のご支援・ご協力をいただいて、この「川とともに暮らす—亀岡2070」が実施出来る運びとなりました。

「川とともに暮らす—亀岡2070」U40が亀岡の未来を語るワークショップ
http://kameoka2070.com

気候変動下に、従来の河川政策では限界があるなか、流域治水を考えたときに地域経営のあり方、土地利用のあり方はいかなるものが考えられるか。単に農地にせざるを得なかった土地は、どのような可能性をもちうるか。デザインはそれをどう支えるか。その可能性が試されています。

 

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です