令和6(2024)年師走

マグロは泳ぎ続けなければ酸素が取り込めず死ぬという。
人間はマグロではないので、充実した生活には、適度な休息が必要だ。

しかし、ありがたいことだが、このひと月の間で、9つの講演・話題提供をする機会を得た。およそ3〜4日に1度の講演が1ヶ月間続き、なんとかそれを乗り越えた。これで、睡眠不足に悩まされることも、準備が間に合わない夢にうなされることもないはず(笑)。

しかし、この講演の準備が十分できない環境が、頭を鍛える、とてもよいトレーニングになった。何をコンセプトに掲げ、何を伝えるべきか。どのようなキーワードを打ち出し、聞く人の記憶にとどめてもらうか。半日〜1日で資料をつくるしかないから、刺さるポイントを重点的に考えてシンプルに組み立てざるをえないわけです。情報をたくさん出すことができないので、絞った論点でどう伝えるかを考えざるをえない。これがなかなかいい練習になり、よかったと思います。

ちなみに、最近の講演やシンポジウムのテーマは、主に(1)ウォーカブル、道路空間再編、公園緑地や緑化、(2)河川環境、流域治水、グリーンインフラ、(3)都市再生、官民連携、創造都市、(4)地域づくり、地域協働、歴史・文化・風土再生、の4つ。それぞれコミュニティが違うのですが、内容が重なりクロスするのが楽しい。出会いもいろいろありました。

※ところで、講演以外もほぼ毎日朝から晩まで仕事が詰まっていて、体調を崩すとすべての予定が狂ってしまう。なので、体調管理には最善を尽くす必要がある(あまり寝れない日もありましたが・・・)。過去、疲労蓄積とストレスから体調を崩したこともあったので、去年から疲労回復や免疫力向上に有効とされる「十全大補湯」という漢方薬を疲れがたまったら服用しています。そのおかげなのか、今年の冬は原因不明の蕁麻疹も、冷え性も、鼻づまりの風邪症状も出ず、忙しさの割に心身ともに健康で乗り切れました。漢方のおかげならすごい効能なのだがどうなのだろうか。(漢方はあくまで体質や症状によりますのでご注意を)

せっかくなので備忘録として、講演題目の記録を残しておきます。おそらくこんなに連続することはもうないだろうから。来年からも、社会における公共デザインの重要性の発信を続けていきます。

2024年11月後半〜12月の講演会と題目
11.16 京都景観フォーラム講演会「景観デザインと多主体協働のまちづくり」
11.22 建設技術研究所研修会「海外のエリアベースの総合プロジェクトにみるインフラデザインの未来像」
11.26 CITEさろん 次代のまちづくり研究会「立体的に都市をリ・デザインする」
11.27 関西道路研究会「マルセイユの都心再生と道路空間再編」
12.2 これからの公共空間の緑のあり方を考えるシンポジウム「世界の公共空間に見るグリーンの潮流」(報告リンク
12.7 みずまちづくりシンポジウム「「みずまちづくり」の意義と方法―「水辺」と「流域」による地域活動の再編可能性」及び全体討議モデレーター
12.8 NHAトークイベント 都市に建築家は必要か「デザインのポリティクス―政策・政治とデザインの力学」
12-11-12 世界ストリート会議 モデレーター
12/18 サステイナブル研究会「都心フリンジエリアにおける都市再生戦略とは ―クリエイティブ・エリア・マネジメント の可能性」
12/21 レジリエンス講演会「現代社会における共同性を考える ―⾵⼟とまちづくり」

世界ストリート会議の様子(吉野先生が撮ってくれました)
レジリエンス経営科学研究寄附講座(Xより転載)

ついでに9-10月の講演会・シンポジウムの主なものも。
9.13 第32回リバーフロント研究所研究発表会「気候変動適応策としての「水と緑のまちづくり」の展望 ―海外事例からの学び」 (講演動画あり
10.2 国土交通省都市局 市街地整備課・街路交通施設課主催 講演会「街路空間の再構築に向けて−海外の取組からみた日本の課題と可能性」
10.9 令和6年度UPS(アーバン・パブリック・スぺ―ス)研究会UPS戦略セミナー「実践活動の取組紹介」
10.11 近畿地方 副首長懇談会

第二回 副首長懇談会のパネルディスカッション
10月の国土交通省都市局での講演会の様子