地方都市
映画「サウダージ」を観た。
疲弊した地方都市で生きる若者達の行き場のない閉塞感。
「この街ももう終わりだな」
生気を失った繁華街。人が街をつくり,街が人をつくる。
じわじわと自分たちを追い詰めていく「何か」。
鬱屈した生活からの現実逃避、という現実。
どうしようもない。
でも、明るいのである。
諦めじゃない。無為なのだ。
これをどう見るか。
人によって分かれると思う。
僕は、自分の地元のことを考えないわけにはいかなかった。
公共事業、土地の値上がりが経済成長の資金源となり、金が回った。
経済成長神話が都市を作り上げ、成り立たせたきた。その神話が崩壊。
今までと同じように、は到底望めない。
みんながうまい飯を食える時代でなくなっていくだろう。
金銭的には豊かでなくても、幸せに生きられるような根本的な生き方の転換が
迫られている。現代の日本人に可能だろうか。。。
この課題は自分の専門領域を遙かに越えるものだが、
様々に起こるであろう問題を最小に抑える努力を続けるしかない。
一方で、こんなときだからこそ、信仰や哲学が再び語られるべきだと思う。
人間、希望さえ見いだせれば、生きていけるものだ。
変曲点にいるわれわれは,過去の成功体験を経験しているゆえに痛みを受ける。
「失われた」20年。
いやいや、むしろその前のが「幻の」30年だったのではないか。
だけど、あいつは問題を間違えて、
「だから、もう大丈夫だよ。」と笑うしかなかったんだよな。