「日本の景観」の原点を辿るワークショップ
さて,9月の19日から20日にかけて,ワークショップを開催しました.
講師には私の恩師である樋口忠彦先生(前京都大学教授,現広島工大教授)をお招きし,
古典的名著『景観の構造』や『日本の景観』に書かれた場所をめぐり,景観を実際に体験し,
現地で説明していただきながら理解を深めました.なんと贅沢な企画.
参加者は現役の研究室学生と専門職社会人のOBの有志です.
新旧の地形図をもち,地形を読み,水の流れを読み,景観を読む.
最高に楽しい.
日本の景観の「原点」,という視座を今一度教えていただきました.
実は樋口先生,何十年ぶりに訪れる場所もあったそうで,「懐かしいなあ」,
とおっしゃっておりました.
巡ったのは以下の通り.
恭仁京跡(山城国分寺跡)
都祁水分神社
都祁山口神社(小山戸)
宇太水分神社(下井足)
宇太水分神社(古市場)
長谷寺(初瀬)
三輪山,大神神社
奥明日香,稲淵
大和三山,甘樫丘
慈光院
特に水分神社型空間は容易には把握しがたく,いろんな解釈ができるので,面白かった.
民俗学の勉強を本格的にしなければ,と痛感.
見学後は座学の勉強会.樋口先生による講義です.
やはり実地体験した後の勉強会は,イメージが共有できているので,よく頭に入ります.
実は,樋口先生と実見旅行を行うというのは,私の学生時代通じてはじめて.
念願叶って大満足,参加者もよい経験を得られたと思います.
何気ない雑談こそが人生勉強になったでしょう.
僕も原点回帰.さ,がんばるぞ.