KOLUMBA
ついに念願のコロンバに行きました。
前回のブログを更新した日、4時までまとめて仕事して、3時間寝て、支度して、
電車で2時間半かけてケルン、ボンに向かいます。
ケルンにはケルン大聖堂があるけれども、どうしても訪れたかったのが、
Peter Zumthor の KOLUMBAです。
周囲の道は狭く混み合った区画にある。
予想していたより小さく感じた。
おそらく全体像を写そうとして広角で撮った写真を見ていたせいだろう。
中に入る。
とにかく素材、ディテールが徹底されている。
つくられたもの全てがオーラを放っている。
特に木の使い方が印象的だった。
階層によってライティングがかなり違う。
上へ行くほど明るくなる。
空間の作り方も折れ曲がりによる空間の変化がドラマティックになるように緻密に計算されている。
敷地の形に合わせながら、微妙な直角+αの部屋。
この微妙な角度の変化が、単調さを消す。
さすがによくできている。
thinkingというエキシビションだった。
ある部屋に入ったら、Zumthorが1999年から2000年にかけて描いたドローイングが多数並べられている。壁にもずらり。
(これらは一週間限定でアップします)
そのうちのひとつ、視覚上の軸線を描いたドローイングがあった。
(写真削除済み)
このドローイングは貴重だ。
作り方が手に取るように分かる。
「あ、これは!やっぱり!」と、いろいろ納得できた。
大きな収穫だ。
そして最後に地上階の遺跡の部屋に向かう。
ブロックのすき間から入る光。
周囲の木々の緑を反射しているのか、木漏れ日のような感覚。
神聖というより、とても気持ちのいい落ち着ける空間だった。
これも意外な感覚。
それにしても、大きな空間は、人に驚き、圧倒的な力、神秘、内省へのきっかけを与える。
教会の内部空間しかり。
実はコロンバではなく、ある建築の内部空間に大きな刺激を受けた。
それはOberhausenにあるGasometerである。
ガソメータの徹底的に機能的で精緻なディテール、その内部空間の壮大さにはかなりとまどった。
何か大きな存在を感じてしまうのである。
造った人間がそうしようという意図はないはずである。
もとはガスタンクだから。
しかし、その意図を離れて、その圧倒的ともいえる空間経験は感覚を大きく揺さぶる。
そして、その空間の神秘性を完全にわかりきったような、インスタレーション。
すごすぎです。
@extraschicht
すみませんが、これ、写真じゃ絶対に分かりませんので、是非行かれることを勧めます。
さて、話が長くなりますが、ケルンを後にしボンに向かいました。
当然お目当てはAnslem Kiefer展。
近年の作品を対象とした大規模な回顧展と案内にあったように、本当に大作揃い。
実際に作品も大きい。
Duisburgの感動を忘れるほどの感動の波にさらわれてしましました。
本当に来て良かった。というか、僕の滞在期間にやっててよかった。
彼はまだ生きていますが、間違いなく(戦争の世紀である)20世紀を代表する優れた
芸術家として500年後も語り継がれる人物だと思います。
また2時間半かけて来るか。
今度はBruder Klaus Field Chapelに行くしね!
写真はとあるアート関係のウェブ記事から
そして、ドルトムントに帰ってきたのが夜9時。
それからJan先生にドルトムント北部の移民地区や飾り窓地区などを案内頂きます。
Jan先生の専門はBプラン、都市再生なので、ジェントリフィケーションなどの話を
かなり詳しく聞けました。
場所が場所だけにかなりディープな実見でした。
大阪大からILSにインターンで来ているY君も一緒に。
家に帰ったのは12時前。
くたくた。。。寝る。