土木学会デザインコンペ「22世紀の国づくり」
土木学会デザインコンペ「22世紀の国づくり」(A部門)に、武田史朗さんら立命館大チーム、建設技術研究所チーム、吉武さん、西川さんらと参画し、さる12月21日に東京にて公開プレゼン審査が行われました。その結果、「優秀賞」を受賞することができました。
http://jsce-22kunizukuri.net/result_a.pdf
パネルはこちら↓
本コンペでは、土木の景観、ランドスケープ設計、河川工学、生態環境学といった異なる分野のかつ強力なメンバーからなるチームを組んで挑みました。22世紀の国という大変難しいお題ではありましたが、いろいろな専門性をもつメンバーとの議論はとても刺激的で面白く、私自身の視野も広がるとともに随分鍛えられました。
これまで、土木における景観・デザインの未来は、河川なり道路なり構造物なり、土木技術者と協働してデザインをすることだと考えていました。そんな折に、本コンペの機会を得て、「土木」をデザインするチームをつくることを試すことが出来たのは、とても有り難かったです。特に、未だ実務で関わりのなかった各分野の技術者との協働や、複合的課題に対するトータルデザインの過程がとてもいい経験になりました。
特に今回、コンペならではだと思いますが、武田史朗先生らとかなり深く議論し協働できたことで、とてもいい信頼関係を築くことができたと実感しています。
武田さんによる報告(facebook)と当日のスライド
コンペプレゼン20190304印刷用ss結果は思うようには出ず、結果そのものはそこまで喜べませんが、チームでの協働と議論のプロセスとその成果については大いに満足しており、間違いなく今後につながると考えています。結果はむしろ、今後にむけてのモチベーションになったように思います。
さて、公開審査の場では、高橋裕先生がご登壇され、「工学技術主義」を喝破されていたのがとても印象に残っています。
市民・国民を巻き込み、閉じた技術権威主義を崩し、開かれたデザインプロセスにより、デザインを社会化する。そのための「デザインドリブンの提案」をする機会、それらを通じて社会に訴える機会として、土木分野にこそコンペが重要な契機になるはずです。
私自身、今回のコンペ参加を経て、土木分野においてデザインによるイノベーションを実現するためには、仲間(の技術者)が必要だと実感しましたが、さらには市民・国民による支持が必要なんだと強く実感しました。
そういう意味でも、今回ともに取り組ませていただいたチームメンバーの皆様に、そして、こんな素敵な出会いのきっかけを作ってくださった本コンペの事務局はじめ関係者には感謝の気持ちで一杯です。
このようなコンペがより多く開催されることを願っております。