龍野のまちづくり

龍野の歴史的な町並みは、専門家の間では全国的に名が知られていましたが、昨年ついに重要伝統的建造物群保存地区として選定されました。すばらしい町なみが残されています。
龍野の町並みパンフレット
重伝建選定の話は昔からあったのですが、当時は話がまとまらず。しかし、充実した町なみ調査は行われ(「龍野のまちなみ 龍野市文化環境・歴史的景観調査」(1980)、「龍野市川西地区伝統的建造物群保存対策調査」(1982)など)、その後も、街なみ環境整備など、外観の修理・修景が続けられていました。

旧龍野醤油協同組合跡地をリノベーションした「クラテラスたつの」

龍野は淡口(うすくち)醤油発祥の地として広く知られます。龍野はもともと酒造地としてさかえたが、17世紀半ばに淡口醤油の醸造方法が発明され、醤油醸造業がさかえたといいます。軟水の揖保川の水は、酒造業よりも淡口醤油の醸造に最適だったようです。龍野の淡口醤油は、京都や大阪など、近畿における淡口食文化圏の形成に大きな役割を果たしました。

この醤油醸造業に関連する建造物や町並みはとても魅力的です。そんななかここ数年、龍野の歴史的建造物の活用・再生が破竹の勢いで進んでいます。龍野のまちづくり会社が大きな役割を果たしています。これがなかなかすごい。別の機会に紹介します。

カネヰ醤油さん

そして重伝建選定後の龍野のまちづくりビジョンを定めよう、ということで、市が委員会を立ち上げました。住民・行政・民間が共有でき、連携や協働を支えるまちづくりビジョンを検討します。先日行われた第一回の委員会に参加しました。龍野の主要なステークホルダーが集められており、ここまで一堂に会することはこれまでないんじゃないか、という声も漏れきくほど。僭越ながら、私の方で本委員会の委員長を拝命しました。住民のみなさまからは非常に前向きな意見が出され、楽しく議論を深めることが出来ました。まちづくりビジョン案はワークショップで議論され、作り込まれます。素晴らしいビジョンができあがるに違いありません。

第一回龍野地区まちづくりビジョン検討委員会の様子

龍野醤油(現ヒガシマル醤油)の建物群は、国登録文化財になっています(特定物件にはなっていません)。

龍野醤油(現ヒガシマル醤油)の建物群

重伝建の選定範囲外、南部の日山の方にも歴史ある建物が数多く残ります。ぜひ活用してもらいたい地域資源です。

ヒガシマル醤油の旧工場建築群

いかに、このまちづくりの輪を広げていけるか。今後の展開が楽しみです。

2件のフィードバック

  1. 熊見 豊明 より:

    山口敬太先生
    初めてメールをさせて頂きます。兵庫県たつの市出身の熊見と申します。山口先生におかれましては、今般、兵庫県龍野地区まちづくり検討委員会の座長にご就任を頂きありがとうございます。山口先生は姫路市のご出身と仄聞しました。たつの市と隣接し言わば同郷の出身者としても大変嬉しく感じています。今後のまちづくりビジョンと具体的プログラムの策定にご指導方を何とぞよろしくお願い致します。因みに私自身は県立龍野高校をから、昭和53年に京大建築学科を卒業、京阪を3年前に定年退職をし、目下大阪府下で引き続きまちづくりに関連した仕事をしております。京阪在職中には当時、京大の川崎雅史先生とも交流の貴重な機会を頂き、大変お世話になりました。今般のビジョン策定には、郷里龍野の将来を憂う者として大変関心を持っており、コロナ禍が少し落ち着きましたら、先生にも是非一度お目に掛れる機会があればと考えております。この度、唐突にもご無礼なメールをさせて頂いたこと、どうかご容赦をお願い致します。

  2. 熊見 豊明 より:

    前掲のコメントを誤って入れました。消去をお願い致します。よろしくお願い致します。

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