2013年を振り返って
毎年、年末年始には自らやってきたことを反省し、やっていくべき方向をあらためて考える
ことが習慣となっている。
今年一年を振り返ってみると、今年は「編集」の年であったと思う。
土木学会誌の一企画のとりまとめや、歴史的図面を収集し展示する土木コレクション関西、
都市計画学会の関西支部の支部だより、土木学会デザイン賞パネルなど、編集業務が多かった。
何よりも、田路先生や齋藤先生らとやってきた風景史研究会のまとめ本の編集(執筆も)が
大変であった。内容は簡単とはいえないが、読書を想定しながら、分かりやすいコンセプト
を設定し、オリジナリティを出す企画の作業が面白く、その過程での勉強もためになり、
この経験はとても身になった。
また、研究室で学生達と取り組んだ研究が、いくつも査読付論文として発表でき、
加えて学生達が発表賞やコンペの受賞を勝ち取ってくれた。嬉しいことだ。
今後、新しいこともチャレンジしつつ、考えるクオリティを高めていきたい。
一方で、いろいろな理由があるが(忙しさ、議論の少なさ、やっていることの広さ&難しさ)
自分の研究に対する問題意識が必ずしも研究室内や周囲と共有できている訳でもないことを
感じてもいて、(もちろんきちんと分かってくれる人はいるのだが、少数である)
これをきちんと整理しないといけないな、と感じ、まずはその概要をHPに書いた。
http://lepl.uee.kyoto-u.ac.jp/yama2.html
まずは全体像を書いて課題がかなり整理できた。今後詳細を整理していく。
いずれにせよ、これを骨格として、研究の体系化を図っていく。
そして、自分の中で考えるだけではなく、その重要性を周囲に伝えていきたい。
特に「日本における風景・景色の歴史」は中村先生、樋口先生に、さらには佐佐木綱先生
(たとえば、佐佐木「土木事業と自然観」土木学会誌 67巻 7号 1982)
にさかのぼる京大景観研の学問的伝統であり、これを継承しなければならん、と、
先日の忘年会(樋口先生を囲む会)でも思った次第である。
僕だけでなく、もっと周囲をまきこんでいかないといけないな。
ちなみに、HPのアップの後に、ちょうど1年前に書いていた記事
をたまたま読み返したら、同じようなことが、あまり整理されずに書かれてあった。
随分クリアになったので、これが書けただけでも、この1年の成果ともいえるか。
おそらくこの方向性は10年ほどは大きくは変わらないだろうと思う。
あとはやるのみ。
というわけで2013年よ,さようなら.2014年よ,こんにちは.