カテゴリー: Memo

2016-2017

賀正 年が明けた。とはいえ、昨年中に締切の仕事をいくつか持ち越してしまっていて、 まったく気持ちが時間の流れに追いついていない。 区切りをつける意味でも、備忘録としても、一年の仕事を振り返っておきたい。 2016年は依頼原稿や報告書の執筆が重なり、締切に追われるように過ぎてしまった。 ざっとあげると都市...

計画学と景観・デザイン・歴史

土木計画学2016年春大会「土木計画学50周年若手セッション」(2016年5月29日)にて 発表を行いました。今後の議論を呼び起こすためにも、講演録全文書きおこしを掲載します。 まだまだいい足りない事や、議論が必要な点も多いです。 メール等にてコメントいただければ幸いです。 ——...

ミクロ-マクロのアプローチ

この間本郷で某お方と飲みながら議論していたことに触発されて少し考えたことを備忘録的に。 僕や同年代の世代、研究室では現象学的に景観を捉えるというアプローチで議論を展開していました。 確かに中村先生の、知覚を通じて環境世界を分節する「見分け」「言分け」のような考えが基礎として定着し、 今でも所謂第三世代と...

風景を読む/詠む/演ずること

今週末の風景史シンポ第二弾@京都(7.12)では、前半の話題提供では嵯峨野の話をして、 後半の議論では、京(みやこ)の歴史を郊外から読むという視点を示したいと思っています。 一方で、前回の東京での中村先生の講演と議論をふまえて、風景史学の意義についていまの 自分の考えを整理したので、以下に備忘録的に書い...

景観研究分野のこれから

最近いろんな方と議論して,自分のなかで気づいたことを書きます. さて,話題は土木における「景観」という研究分野についてです. 結論から言うと,土木の景観工学は実践のための学として生まれましたが,これまでの 景観研究は基本的に「批評(Critique)」であった,ということに気付いたという話です. さかの...

都市遺産学と景観計画

  昨日、土木学会100周年記念シンポジウム「土木遺産の地平」を聴講した。 http://www.jsce.or.jp/taikai2014/dobokuisan_program.html いろいろと示唆に富む発表があったが、最も印象に残ったのが、中村良夫先生の問題提起である。 以下、その概要を示す。 ...

防災と景観

2014.9.17追記読売新聞夕刊一面(2014年9月16日付,京都)で嵐山の治水と景観に関するコメントを取り上げて頂きました.(クリックして拡大) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 先日,嵐山で防災と景観を考える勉強会が開かれて,私も話題提供をしまし...

環境の解釈史としての風景史

風景は、環境の鑑賞でありますが、 さらに広くいえば環境の「解釈」であるといえます。 鑑賞にとどまらない解釈という点から風景ととらえれば、風景論の射程はぐっと広がります。 景観の歴史研究の醍醐味の一つは、大きくいえば、環境の解釈を読み解くという営為にあると思います。 歴史上、人々が、それぞれの価値観や世界...

地域デザインとしての仏教

地域デザインの実例として、仏教をとらえてみると、そのすごさをあらためて感じる。 生き方を指南し、極楽・浄土というビジョンをもたらし、 コミュニティを形成し、助け合いの核になる。 ときに中国からの最先端技術を用いて、溜池を造り、用水路を造り、困窮した民衆を救済する。 念仏を唱えれば極楽にいける、とか、現世...

都市緑化 Vol.4

都市緑化シリーズのVol.4は、お手本にしたい地域再生&場所づくりとして、 ベルリンのモーリッツ広場(Moritzplatz)にある「Prinzessinnengärten」を紹介します。 2009年夏に設立されたコミュニティ型農園で、僕が訪れたのがその3年後の2012年。 写真はそのときのものです。 ...